SPOTスポット

ウクヮンヌル(ぼん字の観音碑をまつる粟国の観音堂)

 沖縄に残る一番古い観音の碑を見ることができます。

住所

〒901-3701
沖縄県粟国村浜

ウクヮンヌル(ぼん字の観音碑をまつる粟国の観音堂)

 沖縄に残る一番古い観音の碑を見ることができます。

 ウクヮンヌル(観音の碑)は、1692年にこの地へ奉納されご本尊としてあがめられてきました。沖縄に残る観音の碑では一番古いといわれており、石碑には粟国村で産出しない砂岩のニービヌフニに、ぼん字の一つで観音を表す「キリク」が彫られています。去る太平洋戦争の攻撃からも奇跡的に耐えて残ったことは奇跡で、霊験あらたかなウクヮンヌルは村民の心をいやしてくれた平和のシンボルです。

 今から300年余年前、与那城筑登之親雲上上里忠が、首里王太子、尚純公妃の奥間按司加那志に奉公にのぼったので、与那城家は跡継ぎがなく、今の末吉家(ヒャークーヤ)から養子をもらうことになりました。その子が8歳の時、牛飼いにウーグへ行き、石に牛をつないで帰りました。夕方には連れに行くようにしていたので、そこへ行くとつないだ牛の縄の上に、三本足の猫が座っていました。驚いて縄を切って牛を追って走って帰ってきました。それ以降、どうしたことかこの子は元気もなく、弱々しくなり、すっかりと痩せてしまいました。何とか治したいものと13歳の時、父親に連れられて那覇に出てきました。その頃の那覇は家もまばらで畑の畦道を歩いて医者を訪ねて歩きました。すると水肥桶をかついだ老人に会いました。父親は老人に素性などを明かすと、老人は、「どこへも行かなくともよい。早く粟国へ帰って、家から南東の方向に宮を建立して信神しなさい。そうすれば、この子も丈夫になるから」と言われました。翌日に尋ねた際にも老人は同じことを言うので、父親は子どもを連れて粟国に帰りました。いわれた方位にはアダンの山がありましたので、そこを切り開いて広場をつくり、拝所らしく観音を拝むようになりました。すると、子どもは元気を取り戻し、いい若者として成長していきました。その後、若者が18歳の時、勢理客の浜に観音の碑が流れてきました。若者は、その石を拝所に持っていきました。父親は、それをご神体として、祖先を崇拝するのと同じように深い信心を持って拝むようになりました。島の人々もいつしか健康祈願はもとより、旅の安全に霊験あらたかと言って拝むようになりました。

 現在は、浜の集落の海岸沿いにあり、第2次世界大戦後、コンクリート造りにかわっています。
 石碑は傷つきやすいので触れたり、水をかけたりしないでください。

 ウクヮンヌル(観音の碑)は、1692年にこの地へ奉納されご本尊としてあがめられてきました。沖縄に残る観音の碑では一番古いといわれており、石碑には粟国村で産出しない砂岩のニービヌフニに、ぼん字の一つで観音を表す「キリク」が彫られています。去る太平洋戦争の攻撃からも奇跡的に耐えて残ったことは奇跡で、霊験あらたかなウクヮンヌルは村民の心をいやしてくれた平和のシンボルです。

 今から300年余年前、与那城筑登之親雲上上里忠が、首里王太子、尚純公妃の奥間按司加那志に奉公にのぼったので、与那城家は跡継ぎがなく、今の末吉家(ヒャークーヤ)から養子をもらうことになりました。その子が8歳の時、牛飼いにウーグへ行き、石に牛をつないで帰りました。夕方には連れに行くようにしていたので、そこへ行くとつないだ牛の縄の上に、三本足の猫が座っていました。驚いて縄を切って牛を追って走って帰ってきました。それ以降、どうしたことかこの子は元気もなく、弱々しくなり、すっかりと痩せてしまいました。何とか治したいものと13歳の時、父親に連れられて那覇に出てきました。その頃の那覇は家もまばらで畑の畦道を歩いて医者を訪ねて歩きました。すると水肥桶をかついだ老人に会いました。父親は老人に素性などを明かすと、老人は、「どこへも行かなくともよい。早く粟国へ帰って、家から南東の方向に宮を建立して信神しなさい。そうすれば、この子も丈夫になるから」と言われました。翌日に尋ねた際にも老人は同じことを言うので、父親は子どもを連れて粟国に帰りました。いわれた方位にはアダンの山がありましたので、そこを切り開いて広場をつくり、拝所らしく観音を拝むようになりました。すると、子どもは元気を取り戻し、いい若者として成長していきました。その後、若者が18歳の時、勢理客の浜に観音の碑が流れてきました。若者は、その石を拝所に持っていきました。父親は、それをご神体として、祖先を崇拝するのと同じように深い信心を持って拝むようになりました。島の人々もいつしか健康祈願はもとより、旅の安全に霊験あらたかと言って拝むようになりました。

 現在は、浜の集落の海岸沿いにあり、第2次世界大戦後、コンクリート造りにかわっています。
 石碑は傷つきやすいので触れたり、水をかけたりしないでください。

〒901-3701
沖縄県粟国村浜

トップへ戻る